キャラクター小説の作り方(大塚英志)

---------- キャラクター ---------------------------------------------
 ・キャラクター作りは方程式である
 ・キャラクターの固有性が消滅するまで抽象化する→元ネタと全く異なる特徴を与える
 ・多重人格探偵サイコの「左目にバーコードがある」というのも「左右の瞳の色が違う」のバリエーションである
 ・「全ての登場人物は自分である」という視点
 ・主人公というキャラクターは、目的を明瞭に持ち、それを達成する存在
 ・主人公は何かが足りない

---------- 破綻のないお話の作り方 -----------------------------------
 1.B6サイズぐらいのカードと、400~800字のプロットを用意
 2.場面をカードに書き起こす。場面のプロット、登場人物、時間、場所、伏線について記載する(場面が思いつかない場合も、断片的にカード化する)
 3.できあがったカードに、時間順に番号を振る
 4.チェックする
  ・意図せず同じ場所が続く場合は、単調担ってしまうので変化を持たせる
  ・長すぎる場面は分割、内容が同じ場面は削る
  ・伏線がきちんと回収されているか、本当に必要な伏線か確認
  ・読者に伝える情報が無い場面がないか確認、本当にその情報で良いか確認
 5.カードを、作中で登場する順番に並び替える

 ・プロの作品をカード化してみよう
 ・破綻のないお話が面白いかというと、そうでない場合も多々ある(だんだん横道にそれたり、脇役が目立ってきたり)

---------- TRPG -------------------------------------------------
 ・TRPGは小説を書くの必要な能力を強化してくれる(プレイヤーとしてキャラクターを生き生きと表現する能力を、ゲームマスターとして物語を破綻なく最後まで終わらせる能力を)
 ・TRPGの3つの立場。世界観及びルールを作るゲームデザイナー、その中で成立する1本のお話を管理するゲームマスター、ゲームマスターにリードされて役割を演じるキャラクター
 ・3つの能力全てをバランスよく高くする必要はない、得意不得意があり、不得意を補う方法もある、自分の能力を知ることが重要

---------- 世界観 ---------------------------------------------------
 ・読後感が一定の水準に達し、お金を払っても良いぞ、となるべくたくさんの人が思ってくれて、ついでに人に勧めてくれたりすると小説は売れる
 ・他人の体験はそれだけで面白い、誰かの私生活を覗きこむことはそれだけで面白い、何らかの事件の当事者であれば尚更である
 ・何かが欠けている→課題が示される→課題の解決→欠けていたものがちゃんとある状態になる
 ・アラン・ダンダスが、ネイティブアメリカンの民話に見出した10のモチーフ素「欠如・回復」「禁止・違反」「欺瞞(悪巧み)・成功」「難題・達成」「結果(天罰みたいなもの)・脱出」
 ・事実や体験をそのまま書けないキャラクター小説では、まず事実そのものを虚構として作っていかなくてはいけない
 ・民話や昔話を読むことは「お話の法則」を身につける良いレッスンになる
 ・キャラクターの個性=個人の特殊性+所属する世界の価値観
 ・個人の特殊性は、世界の価値観によって意味が異なってくる。親がいないという特殊性があったとしても、そもそも誰にも親が存在しない世界では当たり前のことである
 ・キャラクターと世界観が関係していることを意識することで、リアルなキャラクターになる
 ・現実とズレたことによって世界がどう変わったのかをイマジネーションすることが、世界観を構築すること
 ・自分の現実と「ズレた世界」を作ってみることが、世界観づくりのレッスン

---------- 作品 -----------------------------------------------------
 ・作品の「細部」とは、互いに矛盾していないかが問題なのではなく、それが作品の主題と結びついているかがポイント
 ・敵を正義のために次々と倒し最後には必ず勝つ「無敵」の主人公を無自覚で書いてしまうことは、自分の小説の可能性を狭める
 ・キャラクター小説は「私」が「キャラクター」としてあることを自覚することで、いっそ「文学」になってしまいなさい

 ※本文章は「キャラクター小説の作り方/大塚英志(著)」を引用または要約して記述したものです
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